バイオガスパワープラント伊賀 食品廃棄物を再生可能エネルギーに変える事業を開始

地域プロジェクト 第12回
バイオガスパワープラント伊賀 食品廃棄物を再生可能エネルギーに変える事業を開始

 株式会社大栄工業は15年以上にわたって、堆肥化による食品リサイクル事業を営んできた経験を活かし、昨年7月に三重県初となる食品廃棄物をエネルギー利用したバイオガス発電施設の運営を開始しました。
 バイオガス発電は、食品廃棄物を嫌気性発酵させ可燃性のバイオガスを生成し、そのバイオガスでガスエンジン発電機を回し発電する仕組みで、発電出力は500kW(250kW×2台)、自家消費分を除く全量を電力会社に売電しています。
 さらにバイオガス発電によって、CO2排出量が年間882t-CO2/kwh削減でき、従来の化石燃料を用いた発電と比較して47%のCO2削減効果が見込めます。

 発電に必要な食品廃棄物は主に食品製造業者、食品加工業者、スーパー、コンビニエンスストア、ホテルなど事業者から排出されるものや学校給食、家庭の生ごみまで幅広く受け入れを行っており、年間処理数量は堆肥化を合わせて約25,000tの食品廃棄物を有効利用しています。

 近年問題となっている恵方巻の大量廃棄など、まだ食べられるのに捨てられる食品ロスが国内で年間600万t以上といわれ、これは世界中で飢餓に苦しむ人々に対する食糧援助量の約2倍に相当します。
 この背景には、私たちが豊かで便利な生活を求めるために作られた「大量生産」「大量消費」「大量廃棄」の社会システムが招いた結果であり、またこれによる環境への影響は計り知れません。
 私たちは社会の一員として責任ある企業活動を行うために「循環型社会」「低炭素社会」「自然共生社会」を構築する活動、サービス、製品の提供に努め、未来へ大切な自然環境と豊かな資源を引き継ぐ持続可能な社会の実現を目指します。

会社名 :株式会社大栄工業
代表者 :代表取締役 山本文生
施設名称:バイオガスパワープラント伊賀
施設住所:三重県伊賀市真泥5024-2
開所日 :2019年7月18日
定格出力:500kW
発電量 :年間約400万kWh
発酵方式:湿式中温発酵方式
処理能力:62.31t(24h)
発酵容量:3,300㎥(φ24m×H7.3)