「森林のエネルギー、先人の知恵に現在の技術加え業と糧を得る」

地方創生コラム 第5回
「森林のエネルギー、先人の知恵に現在の技術加え業と糧を得る」

 本年5月15日に開催された一般社団法人日本サステイナブルコミュニティ協会(JSC-A)の「総会記念講演会」において上野村の取り組みを紹介する機会をいただきました。
 その後、賛同されるご意見も数多くあり、持続可能なコミュニティづくりという目的に合致していることに確信を得たところです。

 上野村は小規模木質バイオマス発電を中心に据えて、森林・バイオマスを100%使いきる政策を進めています。
 それは、荒廃の進む森林の整備を果敢に推し進め、そこから生まれる、従来であれば未利用材と言われる間伐材、広葉樹をエネルギーに変え、エネルギーの地産地活により村外へのお金の流出を留め、村内経済を循環させようというものです。


 「循環」の捉え方は、二つあります。第一に上野村という「場における循環」、第二に森林資源の25年サイクルによる再生利用という「時間軸での循環」です。
 林家へ木材収入を還元することをルール化し、張り合いを生むことに留意しつつ、25年という長期森林利用計画を策定しました。

 最大の狙いは、人工林の整備とともに、村内で63%を占める広葉樹の活用にあります。エネルギーの地産地活、考えてみれば先人達は森林から薪炭を得て、これを当たり前に行っていました。その知恵に現在の技術を加えて、上野村において再現しようという挑戦です。
 先人の営みを現代に置き換えた森林資源のエネルギー活用、そこから業を生み、糧を得る。上野村は創生の基軸を森林資源に置いて、したたかに挑戦を続けます。

(群馬県上野村長 黒澤八郎)